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私物のポリエステルジャケット染めてみます。


本日はお問い合わせの多いポリエステル素材の実際を知ってもらう為に
私物のポリエステル100%ジャケットを染めてみました。

白が気に入って長く着用しておりましたが2年もすると
クリーニングでは落ちない汚れが目立ってきて最終的に着れなくなって
しまうんですね。


特に気になるのは袖先。
黒く汚れてしまってます。クリーニングでは落ちないので諦めています。
部屋着とか作業着では気にならないんですが、さすがにフォーマルな雰囲気の場に
これを着て行くのは気が引けてしまいます。

襟も同じく。汚れが目立ちます。


チャックの取手はレザーです。
レザーは硬化してしまうので染め直しは出来ませんとお伝えしていますが
今回は良い機会なので敢えて硬化させて見て頂く事にします。

タグは汚染を避けるには取り外し無料・取り付け¥880で対応可能ですが、
レザーと同じ理由で今回は敢えて汚染させてみます。

背面にもレザーがありました。


染め上がりました。
黒染めしてますが、ポリエステル素材は濃度が上がり難いのでグレーに仕上がりました。


背面のレザーは硬化して凝縮してしまいました。
周辺の生地を引っ張る様にシワが入ってしまってます。

レザーの取手も同じく。こちらは機能としては問題無いですが
皮の柔らかい雰囲気から一転カチコチの硬い取手になってしまいました。


袖先の汚れは染まった事で目立たなくはなりましたが
完全に隠せる程ではありません。綿の黒染めの場合はシミ変色も
完全に隠せる様に濃く染めれますが、ポリエステルでは難しい様です。

ぱっと見は目立たないレベルには仕上がりました。

タグの汚染はこの状態です。


反対に染める前には気付かなかった部分にシミ変色が浮かび上がってしまいました。
こちらもポリエステル素材では良く見られる現象です。
綿素材の場合は再染色で隠せる可能性がありますがポリエステルの場合は
再染色でまた別の個所にシミが出てしまう為に修正方法がありません。


薄上がり以外にもポリエステルは色落ちが残ってしまうので
そちらもチェックしてみます。白いコピー用紙で表面を擦りました。


やはり結構な色落ちがあります。
このジャケットの下には白いシャツTシャツは着用出来ません。

今回はポリエステル素材のリスクについてのご報告となります。
私個人の感想になりますが、このジャケットは染めた事で着用出来るレベルになったと安心しました。
着用するシーンは選びますが、普段着や作業着で着る分までには回復したと思ってます。
ぱっと見の全体的には汚れは目立ちません。しかし細かくチェックして見ると、ところどころ
変色がありますし、汚れの跡も残ってます。あまりフォーマルな場には着用していこうと
思いません。このようなレベルのリカバリーでも満足頂ける様なお洋服の染め直しはお勧めです。
ご検討下さいませ。

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