染め替えについて(元「縫製糸について」)

染め替えについて

染め替えとは元の生地の色から大きく離れた色に染めることを指します。元の色の復元を目指す「染め直し」とは言葉の上で使い分けがなされているのが一般的です。
染め替えの場合、染め直しとは別の注意点として(1)生地の色と縫製糸の色の不一致、(2)表地と裏地の色の不一致の問題があります。

(1)生地の色と縫製糸の色の不一致
最もご依頼の多い綿100%の染め替えを例にします。洋服の縫製糸はポリエステル糸を使用していることがほとんどで、綿の染色方法で染め替えた場合、縫製糸が元の色目のまま残ってしまいます。生地の色と縫製糸の色が大きく違うため、あえてそうするのであればともかく、全体を単一色で染めたい場合に想定するような仕上がりになりません。

生地と縫製糸を同じ色目に掛けなおすには、まず最初にポリエステルだけを染める工程が別途必要なため追加料金(ポリエステル染め+綿染めの計2回分の料金)がかかります。

生地と縫製糸の素材の組み合わせによってはこの問題を回避できる場合があります。
1回の染め替えで全体が単一色に染まるか否かの表は以下の通りです。

1回の染め替えで全体が単一色に染まるか否か

染め直し素材 ポリエステル糸 綿糸
綿 ×
×
ポリエステル ×
ウール × ×
ナイロン
生地の色と糸の色が同じ色に染まらない場合があります。
×
シルク × △*3

(2)表地と裏地の色の不一致
例えば表地が綿100%、裏地がポリエステル100%の製品を染め替える場合、表地の綿を染めようとすると上記(1)と同じ理由で裏地の色が元の色目のまま残ってしまいます。この例の場合で表地と裏地の色を同じ色にしたい場合は、ポリエステル染め+綿染めの2回に分けて染める必要があるため2倍の料金がかかります。
また、その場合でも表地と裏地の色をまったく同じ色にすることは原理的に不可能なため、話し合いの上で妥協点を探ることになります。

裏地の色が元のまま残っても問題ないのであればこの限りではありません。

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